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アトピー性皮膚炎は治らない?上越市皮膚科専門医が教える「寛解」という新しいゴール

「アトピーは体質だから、一生付き合っていくしかない」
そう諦めていませんか?
確かにアトピー性皮膚炎を「完全に無くす(完治)」ことは難しいですが、「症状が全くなく、薬もほとんど使わない状態(寛解)」を維持することは可能です。
今回は、2024年の最新ガイドラインに基づいた、新しい治療の目標についてお話しします。

目次

目指すのは「見た目にわからない」レベル

昔の治療は「痒みが治まればOK」でしたが、今の目標はもっと高いところにあります。

  1. 症状がない(痒くない、赤くない)
  2. 見た目がきれい(触ってもツルツル)
  3. 生活に支障がない(ぐっすり眠れる、好きな服が着られる)

この状態を維持し、「アトピーであることを忘れて生活できる」こと。これが現代の治療のゴールです。

なぜ痒くなるの?「バリア機能」と「炎症」

アトピーの方の肌は、元々「バリア機能」が弱く、隙間だらけの状態です。そこからダニや花粉が侵入し、免疫細胞が暴走して「炎症」が起きます。
さらに、痒みを感じる神経が皮膚の表面近くまで伸びてくるため、服が擦れる程度の刺激でも激しい痒みを感じてしまいます。
治療の第一歩は、この「痒みの悪循環」を断ち切ることです。

まとめ

アトピー治療はマラソンに似ています。
ゴールが見えないまま走り続けるのは辛いですが、適切なペース配分(治療計画)があれば、必ず穏やかな日常は取り戻せます。
一人で悩まず、まずは専門医にご相談ください。

【参考文献】

  1. アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2024(日本皮膚科学会)
  2. Management of Atopic Dermatitis in Japan. PubMed. 2017;44(10):897-907.

小野 弘登のアバター 小野 弘登 はれまちクリニック副院長 / 皮膚科専門医

小野 弘登(おの ひろと)/日本専門医機構認定皮膚科専門医
金沢医科大学 医学部医学科卒。同大学 皮膚科学講座にて学内講師・病棟医長として、皮膚がん・重症感染症・希少疾患などの専門診療と臨床研究に従事。The Journal of Dermatology、Dermatologic Therapy、臨床皮膚科 など国内外の医学誌に筆頭著者として複数の論文を発表。JAAD Case Reports(米国)、Frontiers in Medicine / Pediatrics / Genetics(スイス)、Molecular Genetics and Metabolism Reports(Elsevier)など海外学術誌の査読も務める。金沢医科大学医学会 論文表彰(2024・2025年)受賞。現在は同大学 非常勤講師を兼任。
現在は新潟県上越市土橋の はれまちクリニック副院長 として地域診療にあたっています。本ブログでは、論文と日々の臨床経験に基づいた皮膚科情報を、上越地域の皆様にお届けします。

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