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【費用とリスク】JAK阻害薬を始める前に知っておくべき「お金」と「副作用」

はれまちクリニック副院長の小野弘登です。
高い効果を持つ円形脱毛症治療薬「JAK阻害薬」ですが、開始するにあたっては「費用」と「副作用」という2つのハードルを理解しておく必要があります。
良いことばかりではなく、リスクも包み隠さずお話しします。

目次

1. 費用の壁と「高額療養費制度」

JAK阻害薬は非常に高価な薬です。
3割負担の方でも、薬剤費だけで月額4〜5万円かかることがあります。
しかし、日本には「高額療養費制度」があります。
年収に応じて「ひと月に払う医療費の上限」が決まっており、それを超えた分は払い戻されます。
多くの患者様がこの制度を利用して治療を継続されています。

69歳以下の方の場合

70歳以上の方の場合

引用:https://jp.lilly.com/ebglyss/payment

2. 副作用のリスク管理

免疫の働きを調整するため、以下のリスクがあります。

  • 帯状疱疹(ヘルペス):
    日本人では少し発症しやすい傾向があります。「ピリピリする痛み」や「赤い発疹」が出たらすぐに受診していただく必要があります。
  • 感染症・結核:
    治療前には必ず、結核や肝炎ウイルスを持っていないかスクリーニング検査を行います。

3. 治療前のチェックリスト

当院では、安全のために以下の項目を確認してから処方します。

  • □ 胸部レントゲン・血液検査(結核・肝炎の除外)
  • □ 現在の腎臓・肝臓の機能チェック
  • □ 妊娠していないこと(妊娠中は使用できません)

まとめ

決して安い薬ではありませんし、リスクもゼロではありません。
しかし、それを上回る「髪が生える」というメリットを多くの患者様が実感されています。
経済的な相談も含め、まずは一度カウンセリングにお越しください。

参考文献

https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/k_20220704datumouanzenmanyuaru.pdf

小野 弘登のアバター 小野 弘登 はれまちクリニック副院長 / 皮膚科専門医

小野 弘登(おの ひろと)/日本専門医機構認定皮膚科専門医
金沢医科大学 医学部医学科卒。同大学 皮膚科学講座にて学内講師・病棟医長として、皮膚がん・重症感染症・希少疾患などの専門診療と臨床研究に従事。The Journal of Dermatology、Dermatologic Therapy、臨床皮膚科 など国内外の医学誌に筆頭著者として複数の論文を発表。JAAD Case Reports(米国)、Frontiers in Medicine / Pediatrics / Genetics(スイス)、Molecular Genetics and Metabolism Reports(Elsevier)など海外学術誌の査読も務める。金沢医科大学医学会 論文表彰(2024・2025年)受賞。現在は同大学 非常勤講師を兼任。
現在は新潟県上越市土橋の はれまちクリニック副院長 として地域診療にあたっています。本ブログでは、論文と日々の臨床経験に基づいた皮膚科情報を、上越地域の皆様にお届けします。

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