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「男性型脱毛症」と「円形脱毛症」は治療法が正反対です

上越市の皮膚科専門医、小野弘登です。
「最近、おでこが広くなってきた」「つむじが薄い」
男性の薄毛の悩みで多いのがAGA(男性型脱毛症)ですが、実は円形脱毛症と混同されているケースがあります。
この2つは原因が全く違うため、治療法も正反対になります。

目次

原因の違い

  • 円形脱毛症: 「免疫の暴走」が原因。治療は「免疫を抑えること(ステロイドやJAK阻害薬)」。
  • AGA: 「男性ホルモン」が原因。治療は「ホルモンの働きをブロックすること(フィナステリドやデュタステリド)」。

拡大鏡(トリコスコピー)での違い

私たち専門医は、拡大鏡を使って以下のように見分けています。

項目円形脱毛症AGA(男性型脱毛症)
毛の太さ太い毛も細い毛も混在せず、一律に折れる太い毛と細い毛が混ざっている(不同)
毛根の状態黒い点(ブラックドット)が見える毛穴の周りが茶色っぽい(ペリピラーサイン)
生え際境界がはっきりしている境界が曖昧で、産毛が残っている

間違った治療は逆効果?

AGAなのに円形脱毛症の薬を使っても効果はありませんし、その逆もまた然りです。
特に、市販の育毛剤を自己判断で使い続けるより、まずは「自分の脱毛タイプ」を正しく診断することが、フサフサへの近道です。

まとめ

当院では、AGA治療(自費診療)も行っています。
「どっちのタイプか分からない」という方は、まずは保険診療で診断を受けてください。正確な診断こそが、治療のスタートラインです。

参考文献

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11012765/
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4135103/

小野 弘登のアバター 小野 弘登 はれまちクリニック副院長 / 皮膚科専門医

小野 弘登(おの ひろと)/日本専門医機構認定皮膚科専門医
金沢医科大学 医学部医学科卒。同大学 皮膚科学講座にて学内講師・病棟医長として、皮膚がん・重症感染症・希少疾患などの専門診療と臨床研究に従事。The Journal of Dermatology、Dermatologic Therapy、臨床皮膚科 など国内外の医学誌に筆頭著者として複数の論文を発表。JAAD Case Reports(米国)、Frontiers in Medicine / Pediatrics / Genetics(スイス)、Molecular Genetics and Metabolism Reports(Elsevier)など海外学術誌の査読も務める。金沢医科大学医学会 論文表彰(2024・2025年)受賞。現在は同大学 非常勤講師を兼任。
現在は新潟県上越市土橋の はれまちクリニック副院長 として地域診療にあたっています。本ブログでは、論文と日々の臨床経験に基づいた皮膚科情報を、上越地域の皆様にお届けします。

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