「冬になると、すねや腰がかゆくてかいてしまう」「暖房をつけ始めた頃から肌がカサカサする」。毎年この時期に増えてくるお悩みです。
その多くは皮脂欠乏性湿疹(乾燥性湿疹)と呼ばれる、肌の乾燥から始まる湿疹です。今回は、本格的な寒さの前に始めたい「冬支度のスキンケア」を、雪国の気候をふまえてご説明します。
なぜ冬にかゆくなるのか
肌の表面は、皮脂や汗などがつくる薄い膜で覆われ、水分の蒸発を防いでいます。ところが冬は、この防御機能が一気に弱まります。
空気の乾燥で肌の水分が奪われ、気温の低下で皮脂の分泌が減り、さらに暖房が室内をいっそう乾燥させます。加えて、寒いと熱いお湯に長くつかりたくなりますが、これが肌に必要な皮脂まで洗い流してしまいます。
とくに雪国の上越では、外の寒さと室内の暖房・こたつの組み合わせで、肌への負担が大きくなりがちです。皮脂の分泌はもともと加齢とともに減るため、中高年の方ほど乾燥性湿疹が出やすい傾向があります。
かゆみは「かく前」が勝負
乾燥性湿疹のやっかいなところは、かゆい→かく→肌が傷つく→さらにかゆくなるという悪循環に入りやすい点です。いったんこの循環に入ると、湿疹が広がり、治療にも時間がかかります。
だからこそ、かゆくなってから対処するのではなく、かゆくなる前から保湿を始めることが何より効果的です。「まだ大丈夫」と感じる10月〜11月のうちにケアを始めることが、冬をかき壊さずに乗り切るコツです。
今日から始める冬のスキンケア
特別なことは必要ありません。基本を、寒くなる前から習慣にしておくことが大切です。
- 入浴はぬるめ・短めに:熱いお湯は皮脂を奪います。湯温は38〜40℃程度のぬるめにし、長湯を避けましょう。体を洗うときは、ナイロンタオルでゴシゴシこすらず、石けんをよく泡立てて手で優しく洗うのがおすすめです。
- 保湿は「お風呂上がり5分以内」:入浴後は肌の水分が急速に逃げていきます。タオルで軽く押さえるように水気を取ったら、5分以内に保湿剤を塗るのが効果的です。乾燥が気になる部位は、朝の着替え時にも塗り足しましょう。
- 塗る量は「たっぷり」:保湿剤は薄く伸ばすより、塗った部分にティッシュ1枚が貼りつく程度にたっぷり塗るのが目安です。すね・腰・背中など、乾燥しやすく手の届きにくい場所こそ意識して塗ってください。
- 暖房と衣類の工夫:暖房を使う部屋では加湿を心がけ、肌に直接触れる下着は、チクチクしにくい木綿素材を選ぶとかゆみが出にくくなります。電気毛布やこたつの使いすぎも乾燥を強めるため、ほどほどに。
こんなときは皮膚科へ
セルフケアで追いつかないときは、我慢せず受診をおすすめします。市販の保湿剤では足りない場合、皮膚科では保湿剤に加え、炎症を抑える塗り薬やかゆみ止めの飲み薬を、症状に合わせて処方できます。
次のような場合は、早めの受診が安心です。
- 保湿しても、かゆみや赤みがおさまらない
- かき壊して、じゅくじゅくしたり皮がむけている
- 湿疹が広がってきた、眠れないほどかゆい
- 毎年冬になると同じ場所を繰り返している
「毎年のことだから」と諦めていた乾燥やかゆみも、適切なケアと治療で、ずいぶん楽に過ごせるようになることが少なくありません。
上越市土橋の「はれまちクリニック」皮膚科では、冬の乾燥性湿疹・かゆみの診察と、お一人おひとりの肌に合った保湿・治療のご提案を行っています。本格的な寒さが来る前の、早めのご相談がおすすめです。診察のご予約はLINE・Web予約からどうぞ。

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