こんにちは。副院長の小野です。
「先生、薬をもらって塗ってるけど、なかなか良くなりません」
診察室でよく聞くこの言葉。実は、薬が効かないのではなく、「塗る量が足りていない」ケースが9割以上なのです。
今日は、皮膚科医が世界基準としている「正しい塗布量」についてお話しします。
目次
「薄く伸ばして」は間違い
多くの患者様は、ハンドクリームのように「擦り込んで、薄く伸ばす」塗り方をされています。
しかし、これでは薬の成分が角層(肌のバリア)を突破できません。
正しい塗り方の基準、それは「ティッシュが張り付くくらい」です。
世界基準の単位「1 FTU」とは?
私たち専門医は、FTU(フィンガー・チップ・ユニット)という単位を使います。
☝️ 1 FTU(ワン・エフティーユー)の定義
大人の人差し指の先から、第一関節までの長さに出した量(約0.5g)。
これだけで、「大人の手のひら2枚分の面積を塗ることができます。
部位別の「正解量」早見表
「顔全体に塗るなら、どれくらい?」
以下の表を参考に、今夜から量を調整してみてください。「こんなに塗るの!?」と驚かれるはずです。
| 塗る場所 | 必要な量(FTU) | 具体的な目安 |
| 顔・首 | 2.5 FTU | 人差し指 2.5本分 |
| 片腕 | 3 FTU | 人差し指 3本分 |
| 片脚 | 6 FTU | 人差し指 6本分 |
| 背中 | 7 FTU | 人差し指 7本分 |
まとめ
薬をケチって長く通院するより、「ガツンと適量を塗って、短期間で治す」方が、結果的に肌への負担も経済的負担も少なくなります。
当院では、実際に薬の量をお見せして指導しています。治らない肌荒れ、一度ご相談ください。
【参考文献】
- マルホ株式会社:外用剤の基礎知識 塗布量の目安(FTU)
https://www.maruho.co.jp/medical/articles/topicalagent_basics/base02/01.html

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